回転寿司といえば「くら寿司」。そんなくら寿司が手がける“プレミアムブランド”をご存知でしょうか?
その名も【無添蔵(むてんくら)】。回転寿司のカジュアルなイメージをくつがえす、ワンランク上の寿司体験ができると注目を集めています。
この記事では、「無添蔵ってどこにあるの?」「くら寿司と何が違うの?」「値段は高いの?」といった疑問に答えながら、実際に足を運んで分かったお店の雰囲気、味、価格帯、そして出店戦略まで徹底的に解説します。
どこにある?
無添蔵の関東初進出となった店舗は、東京・中目黒にあります。
最寄りの「中目黒駅 西口」から徒歩約1〜2分と非常にアクセスしやすく、仕事帰りやデートにもぴったりの立地です。
ビルの2階に位置しており、外観はシンプルながらも高級感漂う雰囲気。入り口を抜けると、盆栽が迎えてくれる落ち着いた空間が広がっています。
照明は控えめで、ジャズ風のBGMが静かに流れ、まるで“和のバー”にでも来たかのような印象。くら寿司の明るくにぎやかなイメージとは一線を画します。
くら寿司と無添蔵の決定的な違いとは?
「回転寿司なんてどこも同じでしょ?」そう思っている方にこそ知ってほしいのが、くら寿司と無添蔵の明確な違いです。
● 価格帯
- くら寿司:一皿115円〜
- 無添蔵:一皿150円〜、高いものは1200円超え
無添蔵では「こぼれいくら」や「殻付きうに」など、1皿1000円超えの高級メニューが常設されています。
● メニューの質とこだわり
- 無添蔵では「生本まぐろ三種盛り」や「オーガニックはまち」など、通常では提供できないようなネタが常時楽しめます。
- 特にオーガニックはまちは、国際認証を受けた養殖方法で育てられた特別な魚。味も栄養価も格別です。
● 雰囲気とサービス
- 無添蔵では「ビッくらポン!」のような子ども向けサービスは省かれ、大人がゆったりと過ごせる空間を演出。
- お寿司は職人が一つひとつ丁寧に仕上げ、醤油をハケで塗るなどの“ひと手間”も特徴です。
● お酒とのペアリングが楽しめる
- 「純米酒 三種飲み比べ」と「いわし薬味巻」のように、おつまみと日本酒を組み合わせた楽しみ方が提案されています。
- まさに“大人の隠れ家”というにふさわしい場所です。
無添蔵はなぜ中目黒に?出店の背景と戦略とは
米や水産物の価格が高騰する中、なぜいま東京に高級業態を出したのか?
くら寿司株式会社の広報担当・辻氏によると、その背景には都市部での新たなニーズと、「非日常」を味わいたいという顧客心理の変化があったといいます。
- 地方店舗では夜の集客が難しい一方、都市部では多少高くても「価値に対する対価」を支払う層が多い
- くら寿司の既存物件近くに、ちょっと狭くて通常の店舗では使えない”物件が見つかり、無添蔵に最適だった
- 店内設計を「日常の中の非日常」にこだわり、ラグジュアリーさを演出
つまり、「都市のニーズに合った高付加価値ブランド」を展開するための第一歩が、中目黒店だったというわけです。
実際に食べてわかった、価格以上の満足度
実際に訪れてみて驚いたのは、ネタの新鮮さと大きさ、味の深みです。
たとえば——
- 「生本まぐろ三種盛り」(980円)は、赤身・中トロ・大トロがセット。脂のノリと口溶けが絶妙。
- 「こぼれすぎいくら軍艦」(1200円)は、いくらが軍艦から溢れるほど豪快で“映える”ビジュアル。
- 「朝獲れ 真あじ」(380円)は、当日朝に福井で水揚げされたアジを夕方には提供。歯ごたえと旨みが別格。
このクオリティでこの価格なら、高級寿司店よりも断然お得です。
くら寿司の仕入れ力があってこそ実現する価格
高級店レベルの寿司がなぜこの値段で食べられるのか?
その秘密は、くら寿司が培ってきた“一船買い”という独自の仕入れ方法にあります。
- 魚の種類やサイズに関係なく、網にかかった魚をすべて一定価格で買い取る
- 日本国内に120か所以上の漁師とのパイプを持つ
- 新幹線を使って朝獲れの魚を輸送する独自の物流網
このスケールメリットがあるからこそ、無添蔵では質の高いネタをコスパ良く提供できるのです。
将来的に無添蔵はどこに広がる?今後の展望
今のところ、無添蔵は関西4店舗+中目黒の計5店舗のみ。しかし、今後は都市部を中心に全国で100店舗を目指すとのこと。
次なる出店候補として挙がっているのは銀座。
食通が集まり、高級業態との親和性が高い場所として検討されているそうです。
つまり、今回の中目黒店は“テストケース”に過ぎず、今後さらに進化した無添蔵が全国に広がっていく可能性があります。
おわりに
無添蔵はただの“ちょっと高いくら寿司”ではありません
- 落ち着いた雰囲気の中で
- こだわりの寿司ネタと
- 厳選された日本酒を
- 気軽に楽しめる“大人の回転寿司”なのです。
現在、無添蔵が体験できるのは関東では中目黒だけ。
新しい回転寿司のカタチを、ぜひ一度味わってみてください。満足度は価格以上です。
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